一級建築士事務所

Hirano S-A Laboratory

今回は、最後から2枚目の説明しましょう。


このページは非常に重要な項目ばかりですので、よくご理解頂きたいです。


まず、ここで見て頂く部分は、6. 耐力要素の配置等による低減係数 という部分です。


この部分は、建物の耐力壁(地震での揺れを支える事の出来る壁)の配置のバランスを見ている部分です。


この部分は、報告書の見方2 で説明した領域の部分について、バランスを計算する為の部分です。


細かく見ていきますと、領域の必要耐力Qr


これが、この領域に必要とされる強さを表します。


次に、領域の保有する強さP 


が、実際にその領域が持っている診断した強さ


そして、充足率P/Qr 


が上記の計算がどれだけ満たされているかを表します。


そして、耐力要素の配置等による低減係数E


が対となる領域の耐力壁のバランスを意味します。


つまり、充足率は1.0以上が望ましく、その数値が1.0以下の場合に、充足率の数値が離れると、


建物を支える壁の配置バランスがよくないという事を意味し、


このEの数値が低くなることになります。


次に、7. 劣化度による低減係数 の部分ですが、


この部分では、「材料、部材等」と記載されている部分がその建物にあればチェックをするものです。


そして、そのチェックした部分に劣化現象が見られた場合はここにチェックが入ります。


また、上記でチェックした存在点数と劣化点数を計算し出てきた数値がその建物の劣化度D


を表す事となります。


ここで、注意する事は、この劣化度Dには最小の値が0.70と決められている点です。


人の住んでいる建物が劣化のみで強度が極端に落ちるという判断を防ぐのが目的と思われます。


最後に、8. 上部構造評点 です。


この数値は、1階及び2階をX方向、Y方向に分けて建物の耐震強度を表します。


その見方は、上部構造評点の計算方法が、


強さPが、計算上の建物の壁の強さの合計を表し、


それらに、配置などによる低減係数E をかけ算し、


さらに、劣化度による低減係数D をかけ算した


結果、出てきた数値を 建物保有耐力Pd=P×E×D とし、


それと、必要邸力Qr (建築基準法上、必要とされる床面積あたりの強さ) と割り算して出てきた数値が


上部構造評点Pd/Qr を構成しているということです。


この上部構造評点が、すなわちその建物の強さを表し、その最小の値が、


この建物の耐震強度を意味します。



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最終結果

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S-A Laboは、耐震診断・耐震改修が得意です。木造の耐震診断でよく行われる

「一般診断法」のよる簡易耐震診断の報告書の読み取り方を説明するコーナーです。

耐震診断を受けたけど、いまいち内容が理解できない方や耐震改修をお考えの方におすすめです。

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