18 ・ 家が浮いてる!
Complete No.007
耐震診断編
耐震補強設計編
耐震改修工事編
前回の内部の土壁撤去を引き続き行いながら、今日から浴室部分などの解体も始めます。
浴室部分の外壁を剥がすと、
「まぁ、なんという事でしょう!壁が完全に無くなっています。」 (ビフォーアフター風に)
二枚目の写真を見て頂くともっと驚かれると思いますが、
柱や壁、筋交など土台も含めてすべて蟻害(シロアリ)にあって、無くなっています。
在来工法のタイルでできた浴室の解体では、しばしばこの様な光景には出くわしますので、
耐震診断の時にも気をつけていますが、ここまで損傷の大きいのは珍しいですね。
こういう部分を知らずに補修しないでいると、蟻害(シロアリ)が進み、大規模な補修が必要となります。
また、この様な状態で大きな自身を受けるとどうなるか、、、。
ある意味、今回の事は、ボクにとっても非常に教訓となる事例でした。
解体前の外壁の状態や亀裂、塗装のふくらみなど、気になる部分はたくさんあったので、
今後の耐震診断では、そういう可能性をお伝えする事も、大切だと思いました。
このように、通し柱である場合などは、直接2階の加重を支えている部分ですので、
完全な補強を必要とします。
今回は、増築する事により、他にも通し柱を入れますので、
構造的にはここに加重が集中しないように計画しますので、安心です。
次回は、耐震改修工事編の 19・ 増築部分を施工 です。
建物概要 木造2階建て
屋根:淡路瓦桟葺き
外壁:ラスモルタル刷毛引きの上、
ベルアート、キャニオンローラー仕上げ
内部:フロアー 吉野桧、吉野杉
壁 クロス仕上げ
浴室の外壁解体
外壁下地となる板と軸組の両方ともが蟻害と腐朽を受けていました。おそらく、窓からの水漏れとタイルの目地からの漏水が原因だと思われます。浴室の周囲は、耐震診断の通り、コンクリートブロックです。
浴室内部からの写真
内部から見ると、柱も筋交も壁もすべてが蟻害(シロアリ)と腐朽で無くなってます。
この柱は家の角の通し柱なので、2階の重量を支える重要な部分なのですが、完全に浮いてます!
みんな、見た瞬間、「家が浮いてる!」って言ってました。
住まいの設計は 一級建築士事務所 Hirano S-A Laboratory 〒630-0243 奈良県生駒市俵口町950-1-203 URL : http://www.hirano-s-a-labo.com e-mail : tomohisa@hirano-s-a-labo.com
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Complete No.007 奈良県 生駒市 S邸 「木、香るフクロウの家」
・耐震診断 耐震改修 設計/施工 ナチュラルモダン 無垢材 吉野杉 吉野桧 淡路瓦
特徴:吉野杉、吉野桧をふんだんに用いた住まい。新築のようであるが、実は耐震改修
を行ったリフォーム物件! 平成20年度生駒市耐震改修事例集.pdf 掲載」